メンズエステで働くことを検討している方にとって、雇用形態の理解は非常に重要です。
一般的なアルバイトや正社員とは異なる「業務委託」という働き方が主流のため、その特徴やメリット、注意点をしっかり把握しておく必要があります。
本記事では、メンズエステ業界における雇用形態の違いと、業務委託契約を結ぶことで得られる利点について初心者にもわかりやすく解説します。
- メンズエステのセラピストの雇用形態は？
- 業務委託と雇用の違い
メンズエステの雇用形態
メンズエステで働くセラピストには、大きく分けて2つの雇用形態があります。
それぞれに特徴があり、働き方や収入面、法的な保護の内容が異なります。
ここでは、雇用と業務委託という2つの契約形態について、その基本的な仕組みを詳しく見ていきましょう。
雇用（アルバイト・社員）
雇用契約とは、店舗と労働者が雇用関係を結び、労働基準法などの法律に基づいて労働条件が定められる契約形態です。
最大の特徴は、労働者としての法的保護が受けられることであり、最低賃金の保証、有給休暇、残業代の支払い、社会保険への加入などが義務付けられています。
メンズエステ業界では雇用契約を採用している店舗は少数派ですが、長期的に安定して働きたい方にとっては検討する価値のある選択肢です。
業務委託
業務委託契約とは、店舗が外部の個人に対して施術業務を委託する契約形態であり、メンズエステ業界では最も一般的な働き方です。
この契約では、セラピストは店舗の従業員ではなく、独立した個人事業主として扱われます。
報酬は歩合制が基本となっており、施術の件数や売上に応じて収入が変動します。
のため、頑張り次第で高収入を得られる可能性がある反面、閑散期には収入が減少するリスクもあります。
メンズエステのセラピストは業務委託契約が基本
メンズエステ業界では、大多数の店舗がセラピストと業務委託契約を結んでいます。
これは業界の構造や経営効率の観点から合理的な選択とされており、セラピスト側にとっても柔軟な働き方が可能になるというメリットがあります。
しかし、業務委託契約には雇用契約とは異なる独特のルールや責任が伴います。
ここでは、業務委託契約における重要な2つのポイント、「成果報酬制」と「確定申告の必要性」について詳しく解説します。
給与形態は「成果報酬」
業務委託契約における報酬は、時給制や月給制ではなく「成果報酬」が基本となります。
具体的には、施術1件あたりの料金に対して一定の割合（バック率）が報酬として支払われる仕組みです。
60分6,000円のコースで50%のバック率であれば、1件あたり3,000円の報酬を得られます。
指名料やオプション料金も報酬に加算されることが多く、リピーターを獲得すればするほど安定した高収入を実現できます。
人気セラピストになれば月収50万円以上を稼ぐことも珍しくありません。
確定申告を行う必要がある
業務委託契約で働くセラピストは、個人事業主として扱われるため、自分で確定申告を行う必要があります。
確定申告とは、1年間の収入と経費を計算し、納めるべき税金を税務署に申告する手続きです。
年間の収入が48万円を超える場合は原則として確定申告が必要であり、怠ると無申告加算税や延滞税などのペナルティが課される可能性があります。
確定申告では、衣装代、美容代、交通費、通信費などの必要経費を差し引くことができるため、領収書をしっかり保管しておくことが節税のポイントです。
初めての方は税務署の無料相談や会計ソフトを活用すると良いでしょう。
契約書を結ばない場合は違法店の可能性
業務委託契約を結ぶ際には、必ず契約書を取り交わすことが法的に求められています。
契約書には業務内容、報酬額、支払い方法、契約期間、秘密保持義務などが明記されており、トラブルが発生した際の重要な証拠となります。
しかし、一部の店舗では口約束だけで契約を済ませたり、契約書の提示を渋ったりするケースがあります。
このような店舗は違法な営業を行っている可能性が高く、セラピストの権利が守られないリスクが高いです。
店舗自体が「脱税」をしている可能性が高い
契約書を結ばない店舗は、セラピストとの契約関係を明確にしたくない理由がある場合がほとんどです。
その最大の理由として考えられるのが「脱税」です。
適切な契約書を交わさず、報酬の支払いを記録に残さないことで、店舗側は売上を隠蔽し、税金の支払いを逃れようとしている可能性があります。
このような店舗で働くと、セラピスト自身も知らず知らずのうちに脱税に加担してしまう形になり、税務調査が入った際に重大なトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
優良店を見分けるポイント
メンズエステ業界には多数の店舗が存在しますが、その中には違法な営業を行っている店舗や、セラピストを大切にしない店舗も少なくありません。
安心して長く働くためには、優良店を見分ける目を持つことが重要です。
契約書をしっかり作成している
優良店の第一条件は、業務委託契約書を適切に作成し、セラピストに渡していることです。
契約書には業務内容、報酬の計算方法、支払日、契約期間、更新や解約の条件、秘密保持義務などが明確に記載されているべきです。
面接時に契約書のサンプルを見せてもらい、内容をAIに読み込ませて不審でないか確認することがおすすめです。
また、契約書は必ずコピーをもらい、自分の手元に保管しておきましょう。
報酬体系が明確である
優良店は、報酬の計算方法や支払い条件を明確に提示しています。
バック率、指名料、オプション料金の配分、交通費の支給、最低保証の有無などが具体的に説明されているかを確認しましょう。
また、報酬の支払日や支払い方法（現金払い、銀行振込など）も明確にされているべきです。
報酬に関する説明が曖昧な店舗や、「頑張り次第で稼げる」といった抽象的な表現しかしない店舗には注意が必要です。
口コミや評判が良い
店舗の評判は、実際に働いているセラピストや利用した顧客の声から確認することができます。
求人サイトの口コミや、SNSでの評判、メンズエステ情報サイトのレビューなどをチェックしてみましょう。
特に、セラピストからの評価が高い店舗は、労働環境が良く、報酬の支払いもしっかりしている傾向があります。
逆に、悪い口コミが多い店舗や、報酬未払いなどのトラブル情報がある店舗は避けるべきです。
まとめ
メンズエステ業界における雇用形態は、雇用契約と業務委託契約の2種類に大別されます。
雇用契約は法的保護が手厚く安定した収入が得られる一方、業務委託契約は自由度が高く、頑張り次第で高収入を実現できる点が魅力です。
業界では業務委託契約が主流であり、成果報酬制と確定申告の必要性という2つの大きな特徴があります。
安全で充実したセラピスト生活を送るために、本記事の情報をぜひお役立てください。